間質性膀胱炎の膀胱内注入薬が承認されました。
2021/06/15
間質性膀胱炎は、症状の強さが様々ですので、基本的なお薬のほかに、生活の質を保ったり、痛みを緩和できるように、お話をお聞きしながら、数種類のお薬を組み合わせて治療を続けていきます。
内服薬以外に、これまで保険診療で認められていた治療方法は、膀胱水圧拡張のみでした。
膀胱内への薬液注入は、水圧拡張と同様に、痛みを緩和したり、膀胱に貯められる尿の量を増やせるようにという目的で、30年以上前から、各病院で行われていました。種々のお薬が試みられていた中で、ジムソといわれるお薬が、副作用がほとんどなく、効果があるとされていました。
当院ではこれまで、この薬剤の原液を院内で調合したものを使用していましたが、6月から、膀胱内注入用として、製品化されたものが保険で認められるようになりましたので、今後はそちらを使用することになります。
ガイドラインも少し変わり、週一回合計8回から、2週間に一回を6回、となりました。毎回、膀胱内の刺激症状が落ち着くまで、数日かかりますので、新ガイドラインは患者さんにとって、体への負担が減るので妥当かと思います。
ただ、費用負担は、かなり変わります。
これまでは、3割負担の方で、尿検査などを含めても700円程度でしたが、保険適応となったことで、薬剤費用がかかりますので、一回あたり約4500円となります(再診料・治療前の尿検査含めて)。
毎回の治療方法はこれまでと変わりません。