当院の泌尿器科について
当院は、女性のための泌尿器科クリニックです。
性別に関わらず起こりうる病気から、女性にしかわからない症状まで、幅広く細やかに対応させていただきます。
- 「職場や学校の検診で尿に血が混じっていると言われた」
- 「おしっこが漏れる、漏れそうになる」「トイレが近くて夜眠れない」
- 「おしっこのことで外出がおっくうになっている」
- 「以前、結石と言われたが、また腰が痛くなった」「おしっこのときにお腹が痛くなる」
- 「残尿感が強い」「性病が心配」「膣からなにか下がっている感じがする」
- 「尿道の出口にできものがある」
など、おしっこに関することはなんでもご相談ください。
このような症状の方は
ご相談ください
膀胱炎のような症状??
〜頻尿・トイレットペーパーに血液がつく・残尿感・尿道のかゆみ・排尿時痛など〜
急性膀胱炎は、細菌などが尿道から膀胱に入り、膀胱を刺激するような症状を起こす病気です。
膀胱炎が悪化して急性腎盂腎炎を合併することもあるため、適切な治療が必要です。
膀胱炎の検査
膀胱炎に対する的確な診断と治療のために、下のような検査が必要です。
尿定性検査
内科や婦人科でも行っている検査です。尿コップに試験紙をつけて、試験紙の色の変化をみて、尿潜血や尿蛋白、尿糖、尿中白血球などを調べます。30秒から2分くらいで結果がでるため簡便ですが、特に女性の場合、膣炎や帯下が多いとき、膣が萎縮している場合、膀胱炎の正しい結果が出ないことがあります。
尿沈渣
尿を遠心分離機にかけて、沈殿した細胞や細菌を顕微鏡で観察する検査です。10分くらいかかります。白血球や赤血球、細菌の形や数を計測します。結石の一部が結晶として見られることもあります。症状のあるときはもちろんですが、抗生物質を飲んだあと、再度検査を受けて尿がきれいになったかどうか確認することが大切です。
尿細菌培養
細菌感染による膀胱炎の場合、原因となる菌を特定する検査です。培地を使って細菌を増やして調べますので、結果が出るまで数日間かかります。抗生物質を飲み始める前にこの検査を受けることが重要で、特に治りにくい膀胱炎のときに不可欠です。
薬剤感受性
細菌を特定したら、抗生物質に耐性がないか調べます。抗生物質が効きにくい場合(近頃珍しくありません)に、必要な情報ですが、こちらも抗生物質を飲み始める前の尿で調べておかないと正確な結果がでません。
近年、ご高齢の方に限らず、若い女性でも、抗生物質に耐性のある菌が度々検出されています。お薬を飲んでも全然よくならない。飲んでいる間少しは良くなったが治りきらない、という症状がおこります。反対に、細菌は残っているが、その菌による膀胱炎ではない場合は必ずしも治療の必要がない場合もあります。
むくみ、高血圧、尿タンパク
腎臓のはたらきが低下することによる症状です。腎炎や、腎不全などが考えられます。尿検査、血液検査、腎臓と膀胱の超音波検査を受けていただき、治療を開始します。定期的な通院が必要です。適宜、他の医療機関を受診していただく場合があります。
背中からわき腹にかけての痛み
腎臓と尿管の腫れによる痛みです。腎結石、尿管結石、腎臓癌、急性腎盂腎炎などが考えられます。尿検査、超音波検査、血液検査を行います。腎結石、尿管結石の場合は、炎症の強さや石の大きさによって、おしっこに混じって流れ出るのを待つか、緊急に破砕する治療を受けた方が良いか判断します。痛みの強さで判断することはありません。痛みは、痛み止めでおさえます。急性腎盂腎炎は軽度の場合は抗生物質を内服しますが、高熱を伴う場合は抗生物質の点滴治療、あるいは入院が必要です。治療を受けていても、命取りになりうる感染症です。腰痛は、腎臓癌の特徴的な症状の一つ、とかつては言われていましたが、腎臓癌は検診で発見されることが増えてきました。
下腹部の違和感
(泌尿器科領域では・・間質性膀胱炎・疼痛性膀胱症候群など)
おしっこがたまる感じが気持ち悪い、など、痛くはないけれど不快な感じが続くことがあります。
いらっしゃった患者さんに、大腸の検査は受けていますか?などと、お聞きすると、膀胱の症状です!と怒られてしまうことがあるのですが、これは、まず、命に関わる病気がないことを確認するためです。その他、婦人科検診を受けていらっしゃるかお聞きします。婦人科検診で経腟(膣から見る)エコー検査を受けて子宮や卵巣の腫れがないことを確認してもらうことが大切です。
排尿時痛はないが下腹部の違和感、陰部の違和感を感じる原因として、間質性膀胱炎・疼痛性膀胱症候群があります。尿検査をしても細菌感染の証拠はなく、抗生物質を飲んでも効かない(内服している間は多少いいと感じる場合もあります)、尿が溜まってくると痛くなったり、我慢しすぎると排尿のあと痛みが強くなったりします。また痛みではなく違和感が続くこともあります。
診断のためには、問診、腹部エコー(膀胱の壁の厚さや膀胱を外から圧迫するようなものがないか)、膀胱鏡(膀胱の粘膜に異常がないか、膀胱に水を入れた時の痛みがないか)、などを総合して判断します。
原因は、いくつかの仮説はあるものの特定されていません。治療は、抗生物質のような、特効薬はないのですが、症状や程度に個人差が大きいため、症状に合わせてお薬を決めていきます。治療の期間は数ヶ月から数年間かかります。
お薬は、抗アレルギー薬、漢方薬、鎮痛剤、抗うつ薬(ストレスにより悪化することが報告されているためと、疼痛に対して)、胃潰瘍治療薬などが使われます。症状の変化に合わせて、お薬を変えていきますので、話し合いながら気長に治療を続けましょう。また、お薬だけではなく、コーヒー、紅茶、香辛料、柑橘類など避けたほうがよい食品があります。おしっこの症状、というと、骨盤底筋体操をすすめられることがありますが、症状を悪化させる場合がありますので、適切な診断と治療が大切です。
血尿
尿に血の塊が混じっていたり、尿全体が赤みを帯びている、検診で潜血を指摘される、など。生理前後、膀胱炎、腎炎、腎臓癌、尿管癌、膀胱癌、尿路結石、など。検診で尿潜血を指摘された場合は、実際には、検査を受けても、原因がはっきりしないことが多いのですが、検査で悪性の病気がないことを必ず確認する必要があります。尿検査、細胞診(いずれもカップに採尿して検査)、尿を我慢した状態で腹部エコー(仰向けまたはうつ伏せでわき腹とおへそのあたりに超音波の機械を当てます)を受けます。尿細胞診の検査結果は10日から2週間かかるため、最低2回の受診が必要です。これらの検査の結果、詳しい検査が必要となった場合、膀胱鏡やMRI、CTをお勧めします。膀胱の中をしっかり調べる場合は、膀胱鏡、腎臓や尿管、膀胱の壁や外側を詳しく調べる場合はMRIまたはCTをお勧めします。エコーでの見え方(疑われる病気)などによって、MRIかCTまたは両方を受けた方がいいか異なるのですが、腎臓の働きが弱い方、ヨードアレルギーがあったり、閉所恐怖症の方など、その方の事情に合わせて、検査を選択します。当院ではMRI、CTを受けていただく場合、メディカルスキャニング大宮他に依頼しております。当日または2、3日以内に検査可能です。検査結果は当日受け取りまたは当院への郵送などの方法があります(検査施設での申し込み)。結果説明、総合判断はクリニックにて行います。
排尿障害
(排尿困難【おしっこが出にくい】、頻尿【おしっこが近い】、尿失禁【おしっこがもれる】、残尿感【おしっこが残った感じ】)
原因として、利尿剤やその他お薬による影響、神経因性膀胱、膀胱炎、膀胱癌などが考えられます。尿検査、腹部エコーを行います。お薬による影響の場合には、その治療目的と膀胱などへの影響、どちらを優先すべきか考えます。お薬を継続した方が良いこともありますので、その場合は、1から3ヶ月に一回程度、定期的に腎、膀胱のチェックが必要です。尿を出し切れずにたくさん残っている場合には、お薬の変更をお願いすることがあります。お薬以外にも、脳梗塞、糖尿病、腰の病気などで、尿の出方、貯め方にトラブルが起こることがあります。元の病気によっては、お薬で治す事が難しいものもあります。ただし、複数の原因で起こっている場合には、生活の工夫やお薬などで改善することもありますのでぜひご相談ください。膀胱の中を調べるときには、膀胱鏡で膀胱の中を観察します。10分程度で終わる検査です。さらに詳しい検査が必要な場合、CTまたはMRIを受けていただきます。当院では、メディカルスキャニング大宮他に依頼しております。ご予約の際、ご自宅や勤務先近くの施設に申し込むことが可能です。当日または2、3日以内に検査を受けられます。検査結果は当日受け取りまたは当院への郵送などの方法があります(検査施設での申し込み)。結果説明、総合判断はクリニックにて行います。
排尿痛(おしっこする時に痛い)
膀胱炎、外陰部の皮膚炎などが考えられます。まず尿検査を受けていただき、症状をお伺いしたうえで、典型的な膀胱炎と思われる結果の場合は抗生物質、または漢方薬を処方します。頻繁に繰り返す場合は、トイレのあとに、おしっこが膀胱の中に残っていないか、膀胱の壁に異常がないかをしらべるために、腹部エコーや膀胱鏡を行い、治療方針を検討します。
股の間からなにか下がってくる感じがある、力むとなにか出てくる
手術以外の治療法として、膣内にリング状の器具を入れておく方法もあります。体格的に外れやすかったり、感染を起こしてしまう場合は、向きませんが、定期的な交換で、快適に生活できる方はたくさんいらっしゃいます。
下腹部・陰部の症状
「膀胱炎の症状をくり返すが、内科を受診すると膀胱炎ではないと言われる」、「以前の膀胱炎ほど強くないが、すっきりしない」などの症状は、膀胱炎が治っているか、膀胱の中に腫瘍などはないかなどの検査が必要な場合があります。 陰部が下がる感じがあって不快など、下腹部、陰部の気になる症状の方はご相談ください。
膀胱脱などのペッサリー定期交換
手術を選択されない場合、定期的なペッサリー交換で排尿障害などが緩和されます。
定期的な交換が必要です(1~3ヶ月)
性病
腹部エコー等で、精密検査が必要と思われる場合には、適切な医療機関をご紹介いたします。
保険診療も行っておりますが、検査のみご希望の場合には、自費診療にも対応いたします。
検査を受けるかどうかを迷われている方も、診察室でご相談ください。
プラセンタ療法(保険)
作用機序ははっきりしていませんが、膣炎に合併して起こる尿道違和感に対して、治療の選択肢として導入しております。
皮下注射です。週3回、2週間続けることが勧められます。
ご希望の方はご相談ください。
費用は、3割負担の方で初診時1,000円前後、2回目以降500円程度です(初診料、再診料を含みます)。
プラセンタとは?
赤ちゃんとお母さんをつなぐ胎盤のことです。
胎盤の役割は…
- 胎児に必要な酸素、栄養素を運び、老廃物を回収する。
- 妊娠継続、胎児の成長に必要なホルモンを分泌する。
- お母さんからの免疫を赤ちゃんに移行させ、生まれて間もない赤ちゃんを病気から守る。
プラセンタには、豊富な栄養素(タンパク質、アミノ酸、糖質、ビタミン、核酸、脂質、ムコ多糖類、ミネラル、酵素など)が含まれています。
プラセンタの作用機序ははっきりしていませんが、更年期障害を始めとする種々の症状に対する有効な作用が確認されてきています。
当院で使用しているプラセンタは、発売後50年、注射が原因とされる感染症の報告はありません。国内の健康なお母さん(B型、C型肝炎、HIVのチエックを受けています)からの提供を受けた胎盤を原料として製造されています。さらに、滅菌により、各種ウイルス、細菌を死滅させ、副作用の懸念されるホルモンなどのタンパク質を含みません。
ただし、未知のウイルスなどによる感染症のリスクは完全に除外できないため、厚労省からの措置として、注射後は、献血を控えていただいております。
また、アレルギー体質の方にはおすすめできません。
保険診療ですので、治療の中で、ご希望のある患者さんへ、症状に合わせて行っていきます。