膣の萎縮と尿道の関係について
2025/09/15
最近おしっこがまっすぐ出ない、尿かオリモノ(帯下)か前後の区別がつかない、普段は尿もれしないが、排尿後立ち上がった時におしっこが出てくる、おしっこのキレが悪い、手術のときに尿道カテーテルが入らないと言われた、尿道が出てきた気がする、という症状は、膣の萎縮、が原因のことがあります。
膣萎縮と一言で言っても、乾燥が強い方、膣の後退が著しい方、膣が狭くなる方、など膣の変化に違いがあります。
今回は、泌尿器科に関連する症状が起こる変化の一つ、膣の後退についてご説明します。
なかなか口頭や文章だけでは、お伝えしにくいので、模型や図を探して見ましたが適当なものが見つかりませんでした。どの角度から見た図を書いたらお伝えできるかと、何度も書き直して出来上がった、稚拙な図ですが、苦心作です。
わかりやすくするために、言葉の使い方や、図はイメージですので、解剖学的に完全には正確ではないこともありますので、ご了承ください。
まず、女性の陰部の構造です。

真横から見ると、お腹側から背中側に向かって、尿道と膀胱、膣と子宮、肛門と直腸、の順に並んでいます。
今回、膣の萎縮、を説明するために、斜め前から見るように、方向を変えて見て見ます。

今度は、ひだ(小陰唇)の縁を黒いペンで強調してみます。
ひだ(小陰唇)と、尿道(正確には外尿道口といいますがここではややこしくなるので尿道とします)、膣、の面をそれぞれ塗りつぶしています。このように、ほぼ平らに並んでいることがわかります。これが、もともとの形です。

では、膣が萎縮している、という時はどのようになっているのでしょうか。
ひだ(小陰唇)の部分だけを取り出して簡単な図を書いてみました。
正面から見て、位置関係はこのようになっています。

横から見るとこのようにほぼまっすぐ並んでいます。
膣が萎縮してくると、体の奥の方に後退してきます。すると、このように膣が窪みますのでそれに引きずられて尿道も内側に入ります。


すると、おしっこが膣の中に入ってまっすぐ飛ばない、キレが悪い、出血がどこからかわからない、という症状が出てくるのです。

注意点として、おしっこの出方が変わるという症状では、尿道腫瘍の可能性があるということが知られています。また、当院では、おしっこが飛び散る、という症状で来院されて、膀胱腫瘍が見つかったという方がいらっしゃいます。
重要な病気が隠れていないか、ということは、常に確かめることが大切です。
